東京のカタスミで、

山城ショウゴ

空気を乾燥させない暖房。

最近はとても寒い。

二日前に降った雪がまだ残っている。寒さを物語っている。

 

僕は寒さに弱い。暑いのは割と頑張れるのだけれども、寒さにはとても弱い。

寒くて頑張れないときに僕は、自分の英雄たちに元気をもらう。

 

例えば、マイケルジャクソン。

高校生の時に、YouTubeで初めて彼のステージを見た。

 

鳥肌と、身震いと、まばたきを忘れてしまったが故の目の乾燥と、謎の笑いが止まらなかった。

 

人間という生き物は、心から感動してしまった時。その瞬間には、ただただ笑う事しかできないのだということを、その時初めて知った。

 

もちろんすぐさまムーンウォークの練習に明け暮れる日々がはじまったのだけれども、自分にはできなかった。

手足の長さが足りないように思えたし、自分はそもそも下半身が不器用だった。サッカーは見るのもやるのも、苦手だ。

 

基本的に、見ているとやりたくなってしまう傾向にあるので、自分ができない事に関しては、見るのも嫌になってしまう

 

でもダンスは違った。

 

練習しまくってもできなかった。自分には比較的向いていないということを理解した。プロには絶対になれないと思った。ちなみにブレイクダンス部みたいモノを結成させて、それも練習したのだけれども、それもあまりうまくいかなかった。

でも今でも、見るのはとても好きだ。

ダンスが上手にできる人は、本当にカッコ良い。尊敬するし、羨ましい。魅力的だ。

 

マイケルジャクソンは、自分の知識の中では、その頂点に立っている人に思えるし、歌もめちゃくちゃバカみたいに上手い。

彼は僕にとって、永遠のヒーローだ。

 

 

彼のLive映像を見ながら、1Kの自宅で、心の中で踊りまくる。

 

この寒さを乗り越える為に、マイケルジャクソンは僕にとって必要不可欠な存在であって、言うならば、空気を乾燥させない暖房みたいなものなのだ。