東京のカタスミで、

山城ショウゴ

贅沢な、望み。

金銭的に、ギリギリの生活がしばらく続くと、ファッションにお金を使う機会が、どんどん減ってくる。

おしゃれな人達は、きっと少ない予算の中でも自分の着たい服をしっかり着て、ファッションを楽しんだりすることができるのだろう。

でも自分は、そういう高度なテクニックを持ち合わせていない。

 

自分が着ている服の、ユニクロ率の高さが、それを物語っている。

そもそも、服に対してのこだわりは比較的少ない方だったので、それは、どんどんユニクロになっていく。

 

 

でも、気づいてほしい。

この現象は、「ユニクロの服の耐久性の高さ」が、原因なのである。

 

 

僕は、新しい服を買うぐらいだったら、CDとか本、楽器などを買う方にお金を回したいと思ってしまう。この3年ぐらい、新しく服を買った覚えがあまりない。

買っていたとしても年に1着か2着だと思う。あと下着ぐらい。

高校生の時に買ったパーカーとかを、未だに来ている。

女の子達は、もちろん、ドン引きである。

同じ服を何度も来ているということになる。

でも一応自分なりに、気に入っている服しか持っていないつもりだし、その服が、服の原型をとどめる限りは、何度でも着たいと思っている。

しかし、何年も、何度も同じ服を着る。洗濯をする。

それを繰り返すと、服はヨレヨレになってしまい、着れなくなってくる。

 

服達の、生き残りをかけた、サバイバルゲーム。

その戦いに、高確率で生き残るのが、チーム「ユニクロ」なのだ。

 

 

自分も、ユニクロの服のような、耐久性のある男になりたい。

そんな気持ちで、今日もユニクロの服を身にまとう。

僕は、「ユニクロ」を、毎日、選択(洗濯)しているのだ。

ここで再び、ドン引きである。

 

 

そして何より、世界の錦織が。俺達の錦織が、ユニクロのユニフォームを身にまとい、一生懸命戦っている。

着ている服は一緒なのだから、自分だって錦織のように、一生懸命何かと戦っていきたい。

 

 

 

いやでも正直、そんな事より、おしゃれを十分に楽しめるぐらいには、ちゃんと稼ぎたい。

 

でもこれはきっと、ものすごく贅沢な、望みなのだろう。